幕張メッセで感じた、太陽光・系統用蓄電池の現在地

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今後の提案につながる情報を求めて

2026年9月9日(水)、幕張メッセで開催された「SMART ENERGY WEEK【秋】」を見学しました。今回の展示や提案が、案件の検討やお客様への説明にどうつながるかを意識して会場を回りました。

展示会では、製品そのものだけでなく、何を中心に売り出しているのか、販売会社がどのように説明しているのかも気になります。今回は、低圧蓄電池や権利案件の提案が特に印象に残りました。展示会公式サイト

春より落ち着いて感じた会場

最初に感じたのは、春の展示会と比べて落ち着いた雰囲気だったことです。見学した時間帯と範囲では、来場者のにぎわいも、蓄電池メーカーの出展も、春ほどではない印象でした。

もちろん、春と秋では開催規模や出展構成が異なり、訪問時間によっても会場の見え方は変わります。これだけで業界全体の動きを判断することはできません。それでも、春の熱気を思い浮かべながら歩いていた私には、今回の会場は比較的静かに映りました。

目についた権利案件と低圧蓄電池

系統用蓄電池では、引き続き高圧の完成案件が紹介されていました。

また、低圧蓄電池のコーナーも目立ち、個人的には「低圧蓄電池のフェアのようだ」と感じる場面もありました。販売会社の説明も慣れた様子で、高圧の系統用蓄電池で培ってきた販売の進め方が、低圧にも広がっているように感じました。

ただ、説明が分かりやすく、提案が身近になったとしても、採算まで判断できるわけではありません。権利案件についても、何が契約に含まれるのか、系統接続の手続きはどこまで進んでいるのか、追加費用や連系時期にどのような条件があるのかを確認したいところです。案件の紹介があることと、予定どおり事業が始められることは、分けて考える必要があると思います。

太陽光併設蓄電池とリパワリングはどう広がるか

太陽光関連では、太陽光発電への蓄電池併設や「リパワリング」の提案が目につきました。リパワリングは、既存設備を更新し、発電能力の回復や向上を図る取り組みです。

太陽光への蓄電池併設は、単独で系統につなぐ蓄電所とは分けて検討する必要があります。既存の太陽光設備をどのように活用するかという点では、蓄電池併設もリパワリングも気になる提案でした。

一方、今回の見学だけでは、実際の需要や採算までは判断できませんでした。どのような設備の所有者に向いているのか、更新や追加設備にかかる費用に対して何が得られるのか。具体的な条件を見なければ、お客様に勧められるかどうかは決められないと感じています。

気になる制度対応と収益の前提

系統用蓄電池を検討するうえで、気にしているのがJC-STARへの対応です。JC-STARは、インターネットなどにつながるIoT製品のセキュリティ要件への適合を示すラベル制度です。メーカー名だけで判断せず、採用する製品や型式、制御システムのどこまでが対象になるかを確認したい点です。IPA・JC-STAR制度

資源エネルギー庁の2026年3月31日資料では、太陽光・蓄電池について、高圧・特高は2027年4月、低圧は同年10月以降に系統アクセスの契約申込みを行う案件から、対象機器にJC-STAR★1以上を求める改定案が示されています。個別案件では、適用される最新の連系要件との照合が必要です。資源エネルギー庁資料

収益面でも変化があります。需給調整市場は、電気の需要と供給を合わせるための調整力を取引する市場です。2026年9月1日実需給分から、一次調整力・二次調整力①・複合商品の上限価格は、15円から10円/ΔkW・30分へ引き下げられました。電力需給調整力取引所・上限価格資料

これは調整力の上限価格であり、電力量の買取価格や保証された収入単価ではありません。売上が一律に約33%減るという意味でもありませんが、従来の収益想定をそのまま使ってよいのか、慎重に確認したいと感じています。

今回の見学を、今後の案件検討へ

会場の落ち着いた印象に、制度や収益面での懸念も重なり、系統用蓄電池をめぐる盛り上がりに、やや収束感を覚えた展示会でした。これは当日の見学を通じた感想であり、制度変更が集客に影響したと判断しているわけではありません。

今後の提案では、設備や権利の販売条件に加え、制度への適合、連系時期、運用体制、収益計算の前提まで確認したいと考えています。太陽光への蓄電池併設やリパワリングについても、具体的な需要と採算を見ながら、提案できる条件を整理していきたいと思います。

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