スーパー、飲食店、食品工場、ドラッグストア……、いろいろな職場で、パートさんやアルバイトとして働いている女性スタッフが大勢います。
そんな職場でたびたび話題になるのが、「ネズミを見てしまった!」「処理を頼まれたけどムリ!」といった声。中には、「そんなこと聞いてない!」とショックを受けて、そのまま辞めてしまったという話もあります。
でも、実はこういった反応はとても自然なこと。多くの人にとって、ネズミは怖いし、気持ち悪いし、触りたくないものです。
では、女性が多く働く現場で、どうすればネズミ対策をスムーズに、しかもスタッフが安心して続けられる形でできるのでしょうか?
この記事では、ネズミ対策の基本から、実際の現場で取り入れやすい工夫まで、できるだけわかりやすく紹介していきます。

なぜ「ネズミ問題」は女性の多い職場で問題になりやすい?

パートやアルバイトとして働いている女性スタッフが多い職場では、以下のような場面がよく起きます:
- ネズミを見かけて怖くなってしまう
- 死骸を処理するように言われて困惑
- そんな作業があると知らずに採用された
- 精神的にストレスを感じて辞めてしまう
つまり、「ネズミに関わる仕事は想定外だった」というケースが非常に多いのです。
こうしたギャップが続くと、職場の雰囲気も悪くなり、結果的に人が定着しにくい状況につながります。
「誰がやるの?」を決めないと、現場は混乱する
ネズミが出たとき、誰が片づけるか。これがあいまいなままだと、毎回パニックになります。
- 誰かが勝手に処理しようとしてさらに混乱
- 「なんで私だけ?」という不満
- 店長や社員に報告が行かず、対応が遅れる
そんな状況を防ぐには、ネズミ対策は“人”ではなく“仕組み”で動かすことが大切です。
たとえば、
- ネズミの処理やトラップの設置は社員または専門業者に限定
- アルバイトは「報告だけ」でOK
- 業務マニュアルにネズミ対応の流れを明記
というように、誰が何をするのかを明確にしておくことで、現場に無用なストレスを与えずに済みます。

採用時に「ネズミ」の話をしておくのが安心への第一歩

「えっ、そんなこと聞いてないんだけど…」こう思わせてしまった時点で、信頼関係は崩れてしまいます。そこで大事なのが、採用時点で「ネズミが出ることがある」ことをちゃんと伝えること。
ただし、言い方には工夫が必要です。
◎ NGな言い方: 「ネズミの処理もやってもらうかもしれません」→ 怖がらせるだけ
◎ OKな言い方: 「建物の性質上、まれにネズミが出ることもありますが、処理は社員や業者が対応しますのでご安心ください」
このように「出ることがあるけど、あなたにはやってもらいません」という安心感を添えて伝えることが大事です。
触らなくていい仕組みをつくろう
ネズミの死骸やトラップを見たり触ったりするのは、多くの人にとって大きなストレスです。
それを避けるための方法は以下の通り:
- 捕獲器は中が見えないタイプを使う(箱型など)
- 死骸の処理は専門業者か社員だけが対応
- 見つけたら「写真を撮って報告」だけでOK
- トラップやセンサーは見えにくい位置に設置
こうした小さな工夫で、現場スタッフが安心して仕事に集中できる環境を作ることができます。
日頃から「ネズミが寄りつかない環境」を作る
ネズミは汚れや食べ物のニオイが大好き。そのため、以下のような対策がとても効果的です。
- ダンボールや紙袋をためない(巣にされやすい)
- ゴミはフタ付き容器に入れて毎日捨てる
- 食材や資材は棚に載せて密閉保管
- 配管・ドアのすき間をパテなどでふさぐ
これは「ネズミを怖がる女性スタッフ」に任せるというよりも、全員で取り組める“日常清掃+整理整頓”の延長でできるので、負担感が少ないのもポイントです。

マニュアルと「報告しやすい仕組み」がカギ

「ネズミを見たけど、誰に言えばいいのか分からない」こういうケースも意外と多いです。
そこでオススメなのが、簡単な「ネズミ対応フロー」を用意しておくこと。
- ネズミを見つけた → 写真を撮る
- 担当者(店長など)にLINEまたは所定の用紙で報告
- トラップや対応は社員や業者が処理
というような「誰でもすぐに対応できるフロー」が貼ってあると、スタッフも安心して働けます。また、誰かが怖がっていたり不安そうにしていたら、「無理にやらなくて大丈夫だよ」「誰かが対応するから教えてね」と伝えてあげるだけでも、現場の安心感は大きく変わります。
女性スタッフが多い職場のネズミ対策は「気配り」がカギ!
ネズミが出るのは、決してその職場が汚いからではありません。 どんなに清掃していても、古い建物や配管が複雑な場所では出てしまうこともあります。
大切なのは、
- 「出ることもある」ことを伝える
- 「誰が対応するか」を決めておく
- 「触らなくていい」仕組みを作る
- 「日常の衛生管理」をしっかりやる
- 「報告しやすい空気」を整える
という“5つの優しい仕組み”です。
これらを整えておけば、女性スタッフの安心にもつながり、結果的に定着率アップや信頼関係の構築にもつながります。あなたの職場でも、まずはできるところから始めてみてください!