当社でできる太陽光発電システムの未来戦略
太陽光発電は、再生可能エネルギーの中核として普及が進み、特に2010年代初頭から全国各地で多くの住宅や企業、自治体、さらにはメガソーラー施設に導入されてきました。しかし導入から10年以上が経過した今、ある共通の問題が現場で多発しています。
それは、「旧式のソーラーパネルが故障しても、同じ製品が市場に存在しない」という深刻な課題です。
例えば、1枚だけの不具合であっても、同型番のパネルが製造中止になっていると、交換ができず、他の健全なパネルまでも発電効率の低下やシステムエラーの影響を受けることがあります。
全体の設備交換には莫大な費用と工期がかかるため、現実的ではないケースも多いのです。
この問題に対し、当社では、「リメイク対応」によるカスタムパネル製造が可能です。この記事では、旧型番ソーラーパネルの課題と、その解決策として浮上しているリメイク製造の可能性についてご紹介します。
なぜ旧型ソーラーパネルは入手困難なのか?

製造中止と短い製品ライフサイクル
ソーラーパネルの技術進化は年々加速しており、製品サイクルはわずか数年で新型へと移行します。メーカーとしても、より高効率で低コストな製品を市場投入することが最優先となるため、旧型番は早期に製造中止となり、市場から姿を消すのです。
製造終了後のサポートする難しさ
製造終了後、メーカーによるサポートが難しく、パネルが故障しても正規の修理部材や交換パネルを入手することが出来ないなど、困って当社にご相談をされてこられるお客様もいらっしゃいます。
中古パネルでは所有権移転により保証が効かない
一部のユーザーでは、旧型番パネルの代替として中古パネルを調達する場合がありますが、一度、所有権移転したパネルは製品保証と出力保証が効かない場合があると言われています。
例えばA発電所で排出された中古パネルは、あくまでもA発電所で運営継続されていることを前提された建設のため、取り外し後はメーカー保証が効かなく、取り外し方が良くなければ品質も劣化し、2度目の交換発生の時に同じパネルが無いと言うことも・・・。
「同じ寸法が再現できる」JUMAO SOLARという選択肢
こうした背景の中、「旧型番のスペックを再現できる」数少ないメーカーとして注目されているのが、当社の子会社のJUMAO SOLAR(ジュマオ・ソーラー)です。

OEM受託メーカーとしての高い再現力
JUMAO SOLARは2001年から、日本的生産管理方式を取り入れたOEM製造を担う役割としてスタートしたソーラーパネルメーカーです。そのため、厳格な品質基準を満たす高度な製造体制とベテランスタッフが、カスタム対応力を備えています。
現在では、自社ブランドとして当社が日本市場の窓口を担い、標準品、中小型、リメイク対応した製品提供を行いながら、展開しています。
小型から大型まで幅広く対応
JUMAO SOLARでは、小型パネル数ワットから、産業用・メガソーラー向けの標準パネルまで、ニーズに合わせた製造が可能です。街灯用のパネルや、測定装置の電源としてのパネルも製造販売しています。
- ご要望の寸法のソーラーパネル製造できる
- 日本の出力や開放電圧などの電気的特性も理解している
- 業歴が長いため、安定的な部材調達ができる など
※現在では、製造量によりますが両面パネルの対応は行っておりません。
JUMAO SOLARのオーダーメイドのノウハウを活用し、既存の設備を活かしたまま部分的な更新が現実のものとなります。
2012年から2025年度まで太陽光パネルの出力推移とは?

ここで、2012年から2025年現在に至るまでの、産業用・メガソーラー向けパネルの1枚あたり出力(W数)の進化を確認してみましょう。
年度 | 用途 | 1枚あたりの出力(W) | 主な技術・傾向 |
---|---|---|---|
2012 | 産業用/メガソーラー | 230W〜280W | 多結晶が主流、60セル構成 |
2015 | 同上 | 270W〜330W | 単結晶PERCセルの登場 |
2018 | 同上 | 330W〜380W | ハーフセル、PERCセルの普及 |
2020 | 同上 | 400W〜450W | M6セル、高密度実装 |
2023 | 同上 | 500W〜600W | M10〜M12セル、両面発電モデルの増加 |
2025 | 現在 | 600W〜700W超 | TOPCon、HJTなどの次世代セルが標準化 |
2012年7月にFIT制度(固定価格買取制度)が開始され、その当時のソーラーパネルは、260W前後が主流でした。その寸法は、「1637mm×952mm×40mm」。
その後10年も経過しますと、例えばソーラーパネルは550W換算の寸法は「2279mm×1134mm×35mm」と長辺が約1.4倍近くも拡張しています。さらにW数が大きくなると長辺2,500mm超えも。
「同じ寸法」のソーラーパネル導入のメリット
工事コストの大幅削減
既存の架台を活用できるため、設置工事の手間とコストを抑えられます。
安定した継続運用
既存システムのまま運用が可能。パネル1枚からの交換でもシステム全体のバランスが保たれ、部分更新が安心して行えます。
ただし、金融機関から資金調達された場合は、事前にご相談された方がいいでしょう。
リパワリングによる最適化が図れます
旧型番に忠実な再現を基本としながらも、何れ検討されるリパワリング時期が何れきます。パワーコンディショナーは、10年毎に交換検討されており、FIT等の期間は20年のため、制度上のギャップが生じています。
パワコンを入替えられるタイミングで、「同寸法」でソーラーパネルもリパワリングを行い、最適化されたスペースに産業用蓄電池を設置するなど、ここ最近は様々なご相談を承っております。
当社では、排出されたパネルをリユースパネルとして買取させて頂くことも可能です。
旧式パネルの悩みに“技術で応える”時代へ

- 旧式ソーラーパネルの入手困難は、今や多くの現場で発生している現実的な問題です。
- 一方で、JUMAO SOLARのようなOEM受託メーカーにより、「すべてを交換する」以外の選択肢が広がってきています。
- 部分交換・寸法カスタムなど、柔軟な対応が可能な今こそ、再生可能エネルギー設備の“持続可能な更新”を考えることができます。
故障したからといってすべてを諦める時代は終わりました。 “賢く延命し、次代へとつなぐ”選択肢を、ぜひご検討ください。
当社一社でお客様の窓口を分散させることなく一気通貫で対応でき、日本と中国の言語の違いによる意思疎通の難しさや、文化的障壁も経験豊富な日本人スタッフと中国人スタッフがおりますので、ご安心して対応することができますので、ぜひご相談ください。