災害時に最も重要な「電源」確保のために
地震や台風、大規模停電などの災害時において、電力供給が途絶える可能性は決して低くありません。特に、72時間(3日間)は救助や支援が届くまでの重要な期間とされており、この間の電源確保が生死を分けることもあります。
そこで、今回は**「72時間の間に必要な電源優先順位リスト」**を作成し、災害時にどの機器の電力を確保すべきかをお伝えしていきます。
なぜ「電源優先順位リスト」が必要なのか?

限られた電力を効率よく使うため
停電時に使える電力は、備蓄したバッテリーやポータブル電源、車のシガーソケット、ソーラーパネルなどに限られています。これらの電力を無計画に使うと、本当に必要なときに電力が不足する恐れがあります。
パニックを避け、冷静に行動するため
停電直後は何を優先すべきか混乱しがちですが、事前に「電源優先順位リスト」を作成しておくことで、冷静に対応できます。
命に関わる機器を確実に動かすため
医療機器や通信手段の確保が遅れると、命に関わる状況に陥る可能性があります。優先すべき電力使用先を決めておくことが不可欠です。
「電源優先順位リスト」の作り方
重要度ごとにカテゴリー分けする
まず、災害時に必要な電化製品やデバイスをカテゴリーごとに分類します。
最優先:命を守るための電源確保(レベル1)
- 携帯電話・スマートフォン(通信手段の確保)
- 懐中電灯・ランタン(夜間の安全確保)
- ラジオ(手回し・ソーラー式)(情報収集)
- 補助電源付き医療機器(人工呼吸器、吸引器など)
※食料備蓄は、最低でも災害発生から72時間(3日間)を準備した方がいいと言われています。
次に優先すべきもの(レベル2)
- モバイルバッテリーやポータブル電源の充電
- ガスコンロの電子着火装置
- 充電式LEDライト
- 電気毛布(冬場の寒さ対策)
余裕があれば使用するもの(レベル3)
- ノートパソコン・タブレット(情報収集や娯楽用)
- 扇風機(夏場の熱中症対策)
- ポータブル冷蔵庫(食料保存)
- その他の家電製品(必要に応じて)
利用可能な電源をリストアップする
停電時でも使用可能な電源を事前に確保しておくことが重要です。
主な電源確保手段
- モバイルバッテリー(複数個用意しておく)
- ポータブル電源(大容量のもの)
- ソーラーパネル(ポータブル電源と併用)
- 車のシガーソケット(インバーターを活用)
- 手回し発電機(小型の機器向け)
当たり前の事ですがスマホを活用するためには、モバイルバッテリーが重要です。スマホの電池残量10%でモバイルバッテリー満充電でほぼ使い切ってしまいます。
そのため、充電場所があれば大容量のポータブル電源に、充電場所が無ければソーラーパネルからポータブル電源に充電など工夫が必要です。
実際に試してみる
お伝えした「電源優先順位リスト」が実際に機能するかどうか、停電を想定して事前に使用できることが重要です。
チェックポイント
- ご在宅の方が使用できる体制づくり
- 停電時に、どの機器を優先的に充電・使用するか?
- 予想していたよりも電力消費が激しい機器はないか?
- 代替手段は十分に用意されているか?
共働きでなければ、奥様が使えるようになることが大切です。日中、旦那様が遠方まで仕事で不在の場合は、奥様が対応しなければなりません。
ポータブル電源やソーラーパネルをお持ちでしたら、その接続方法と使い方を覚えておく必要があります。また、EV車をお持ちの方で、VtoHのような双方向型充電器であれば、どのように災害時使用すればいいのかを想定したシミュレーションが必要です。
電力を節約するコツ

停電が長引く可能性も考慮し、できるだけ電力を節約する工夫も大切です。
電力消費を抑えるポイント
- 省エネモードの活用:スマートフォンは低電力モードで使用する。
- 画面の明るさを最小限に:タブレットやスマホの画面輝度を下げる。
- 不要な機器の電源を切る:使わない電子機器は完全にオフにする。
- 電池式の機器を優先的に使用:電池式のラジオや懐中電灯を活用する。
注意しなければならないのは、平常時でもモバイルバッテリーを100%の状態で持ち歩いてることが少ない事です。いざ非常時にモバイルバッテリーを使用する場面に遭遇した場合、残り50%の状態と言うことは、ごくごく普通にありえることです。
まとめ
災害時において電源の確保は、生存率や生活の質を大きく左右します。そのため、「電源優先順位リスト」を作成し、どの機器にどの程度の電力を割り当てるべきかを明確にしておくことが重要です。
今日からできる準備リスト
- モバイルバッテリー・ポータブル電源を複数準備する
- 停電時に使用する機器の優先順位を決める
- ソーラーパネルや手回し発電機の導入を検討する
- 停電を想定したシミュレーションを行う
「備えあれば憂いなし」。今すぐ電源確保の準備を進め、災害時にも冷静に対応できる体制を整えましょう!
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