時代と共にオフグリッドの関心が高まってきた
近年、環境意識の高まりや災害時の電力供給への不安から、電力会社の送電網に依存しない「オフグリッド」への関心が高まっています。
2025年2月19日から行われた第23回SMART ENERGY WEEK【春】「SMART GRID EXPO【春】~第17回[国際] スマートグリッド展~」でも、オフグリット型としてバッテリーやパワコン、蓄電池なども展示されていました。当社の子会社jumao new energyも出展しました。
本記事では、オフグリッドの基本概念、メリット・デメリット、導入方法、そして実際の事例について詳しく解説します。
当社でオフグリッド型の太陽光パネルの製造が可能

jumao new energyは、2001年からOEM/ODMからスタートとしたパネルメーカーです。標準型ソーラーパネルから、中小型、カスマイズ型など幅広く対応することが可能です。
ここ最近では、様々な用途としてご相談を受けることが増えてきております。街灯、電光掲示板、キャンピングカー、観測システムなどなど、電力系統が無い場所に最適なのが、オフグリッドシステムです。
オフグリッドとは?
オフグリッドの定義と背景
「オフグリッド(off-grid)」とは、電力会社が運営する送電網(グリッド)に接続せず、自ら電力を生産・消費する状態を指します。主に太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを活用し、電力の自給自足を実現します。
この概念は、環境負荷の低減やエネルギーの持続可能性を追求する動きの中で注目を集めています。
オフグリッドが注目される理由
地球温暖化や化石燃料の枯渇といった環境問題、そして自然災害による停電リスクが増加する中で、オフグリッドは以下の点で注目されています。
- 環境への配慮:再生可能エネルギーの利用により、CO₂排出量を削減し、地球温暖化防止に貢献します。
- エネルギーの自立性:自家発電により、電力供給の安定性を確保し、災害時の停電リスクを軽減します。
- 経済的メリット:長期的には電力コストの削減が期待でき、電気料金の変動にも影響を受けにくくなります。
オフグリッドのメリット

電気料金の削減
オフグリッドシステムを導入することで、電力会社からの電力購入が不要となり、毎月の電気料金を削減できます。
特に、太陽光発電システムは日中の電力需要を賄い、余剰電力を蓄電池に蓄えることで、夜間の電力供給も可能となります。初期投資は必要ですが、長期的には経済的メリットが期待できます。
環境への貢献
再生可能エネルギーを活用することで、化石燃料の使用を減らし、CO₂排出量の削減に寄与します。これは、地球温暖化対策や持続可能な社会の実現に向けた重要なステップとなります。
災害時の電力確保
自然災害や停電時でも、自家発電システムと蓄電池があれば、必要な電力を確保できます。これにより、非常時でも生活の質を維持し、安全・安心な暮らしを支えます。
オフグリッドのデメリット
天候による発電量の変動
太陽光発電や風力発電は、天候や季節によって発電量が変動します。曇りや雨の日、風の弱い日などは発電量が低下し、電力供給が不安定になる可能性があります。
このため、安定した電力供給のためには、適切な蓄電システムや他の電源との併用が求められます。
初期導入コストとメンテナンス
オフグリッドシステムの導入には、太陽光パネル、蓄電池、インバーターなどの設備が必要であり、初期投資が高額になる傾向があります。
また、これらの設備は定期的なメンテナンスや部品の交換が必要であり、維持管理費用も考慮する必要があります。
オフグリッドを始める方法

部分的なオフグリッド導入
全ての電力を自給自足するのが難しい場合、まずは一部の家電製品や照明をオフグリッド化する方法があります。例えば、太陽光パネルと小型の蓄電池を組み合わせて、特定の部屋の照明やスマートフォンの充電を賄うといった手法です。
これにより、初期コストを抑えつつ、オフグリッド生活のメリットを体感できます。
必要時のみ電力会社の電力を利用
太陽光発電システムと蓄電池を組み合わせ、通常時は自家発電で賄い、天候不良や設備のメンテナンス時など、必要な場合のみ電力会社からの電力を利用する方法です。
これにより、電力供給の安定性を確保しつつ、電力購入量を最小限に抑えることができます。
完全なオフグリッド生活
電力会社との契約を解消し、全ての電力を自家発電で賄う完全なオフグリッド生活を目指す方法です。この場合、大容量の太陽光パネルと蓄電池の導入が不可欠です。
昼間の発電量を最大化し、余剰電力を効率的に蓄えることで、夜間や悪天候時の電力不足に対応できます。また、消費電力の最適化も重要です。省エネ家電の活用や電力使用の時間帯を調整することで、無駄な消費を抑えます。
さらに、風力発電や小型水力発電を併用することで、エネルギー源を多様化し、安定した電力供給が可能になります。
まとめ
オフグリッドは、環境負荷の低減や災害対策、電気料金の削減など多くのメリットがありますが、初期費用やエネルギー管理の課題も存在します。
導入を検討する際は、必要な設備やコストを十分に理解し、自身のライフスタイルや目的に合ったシステムを構築することが重要です。
持続可能な未来を目指し、オフグリッドの可能性を最大限に活用していきましょう。