海外メーカーが撤退しても交渉できる日本の商社と付き合うべき理由とは?

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「メーカー撤退」が現実になる時代に

かつては考えられなかった「パネルメーカーが撤退し、保証が無効になる」という事態が、今や現実のものとなっています。

特に中国メーカー製のソーラーパネルを導入している産業用・メガソーラー案件においては、価格や性能の面で魅力がある一方、撤退リスクやサポート体制の不透明さが指摘されていると聞き始めました。

そんな中で注目されているのが、中国本社と直接やり取りできる日本企業の存在です。仮にメーカーが日本市場から撤退しても、彼らと付き合っておけばトラブル時に「交渉が可能」であることが、設備稼働や保証履行の“命綱”となるケースもあります。

この記事では、その具体的な理由やメリットを解説し、太陽光発電投資における「見えないセーフティネット」としての役割を深掘りしていきます。

「撤退しても交渉できる」とはどういうことか?

まず前提として、ソーラーパネルの多くは中国・台湾・韓国など海外メーカー製であり、メーカー本社が日本にないことが一般的です。中には、日本法人を一時的に設けた後、数年で撤退してしまう企業も存在します。

このとき、メーカーが市場から撤退=誰とも連絡が取れない=保証が無効化するというのが典型的な流れらしいです。

しかし一方で、そうした海外メーカーと継続的な取引関係や人的ネットワークを持ち、中国語・技術・貿易に精通した日本企業が存在します。

そうした企業は、たとえ日本法人が解散されていたとしても、次のような支援を行うことができます:

  • 中国本社との連絡・技術交渉の代行
  • 保証請求や部材調達の橋渡し
  • 必要な技術文書や証明書の再取得

つまり、中国とビジネスをしている商社であれば“隠れた交渉窓口”を持つことができます。

実際に起きた撤退事例と、交渉力のある日本企業が救った例

ある中国メーカーの日本法人撤退

2020年ごろ、某中国大手パネルメーカーが日本法人を解散。販売済みパネルの出力保証(25年)も形式上は残っていたが、保証請求の窓口が消滅し、連絡が取れない状態に。

日本企業A社が中国本社に交渉

導入企業は困り果てた末、以前そのメーカー製品を扱っていた日本企業A社に相談。A社は以下の対応を実施:

  • 中国語で製造ロット・不具合状況を報告
  • 工場と直接交渉し、代替パネルの提供を引き出す
  • 国際輸送と通関も支援、交換を実現

結果、損失は最小限に抑えられ、売電事業は止まらずに済んだという事例があります。

交渉可能な日本企業と付き合う5つのメリット

保証履行力の確保

メーカー撤退=保証書が無効になることを減らせる可能性がある

多くのソーラーパネルの保証は「メーカーが存続していれば」という前提があり、撤退後は実質無効になります。そこに日本企業が介入できれば、“保証無効”を“部分的でも救済可能”に変えられます

これはソーラーパネルに限った製品ではありません。他の製品も一緒だと思われます。

トラブル時の交渉スピード

問い合わせ先があるだけで、対応が10倍速くなる

メーカー撤退後に自力で中国本社へ連絡し、意思疎通・技術確認・資料請求・輸送手配まで行うのは現実的ではありません。経験豊富な日本企業がいれば、トラブル初動のスピードが圧倒的に変わります

貿易・通関・品質保証に強い

輸入やその他部材調達にも対応できる

パネルの交換・補修には、輸送・通関・製造証明書など多くの専門知識が必要です。貿易実務に長けた日本企業が支援することで、万が一の起きた場合の“実行性”が高まります

海外との取引のある商社が役に立つ

“単なる取引先”ではない信頼関係が築ける

中国では「関係性(グアンシー)」がビジネスを左右します。信頼されている日本企業なら、他社では断られたような要望も通る可能性があります。

事業リスクの分散

“何かあっても何とかなる”という安心感

メガソーラー事業は20年単位の長期プロジェクトです。途中で何かが起きる可能性をゼロにすることは不可能ですが、「何かあっても動けるパートナーがいる」ことは極めて大きな安心材料となります。

どのような日本の商社を選べば良いのか?

「交渉できる日本企業」と言っても玉石混交。以下のような条件を満たす企業であるかを見極めましょう。

チェックポイント内容
中国語対応可能か?担当者が中国語・英語での実務経験あり
メーカーと過去取引あり?代替パネルの調達の可否事業継続のために動いてもらえるのか
商品知識があるか?太陽光発電システムの実務を理解しているか
保証・法務の知識があるか?契約条項・補償範囲について理解できるのか
通関・貿易ができるか?スムーズに日本に輸入できるのか

今や日本も海外製品を使用されることが、非常に多いです。メイドインジャパン製は例えばどのようなもの?と言われてもなかなか思い出せません。

商社選びは御社にとって未来のパートナー

海外パネルメーカーの撤退は、事業者側で気付き辛い、文化的障壁もあり対応ができないこともあります。だからこそ、撤退しても交渉が可能な日本企業と、事前に関係性を築いておくことが極めて重要です。

これにより、以下のような安心感を手にすることができます:

  • 「保証無効リスク」を軽減できる
  • 「トラブル時のスピード感」が格段に違う
  • 「投資家や金融機関に現状説明」もできる

御社の事業に“実行可能な交渉力”を

もし御社が、

  • 海外メーカー製のパネルを導入したい
  • 将来的な交換に不安を感じている
  • いざというときの対応窓口を安心さを求めたい

のであれば、「交渉力のある日本の商社」と関係を築いておくことを強くおすすめします。

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この記事を書いた人

永輝商事ブログはじめました。環境とエネルギーなどの情報をみなさんにお届け致します。また、プラスになる情報がありましたらご紹介させて頂きますので、ぜひご覧になってください。

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