6kWのEV充電器を導入する場合、本体や工事費ばかりに目が
向きがちですが、実務上見落とされやすいのが「電力契約の見直し」です。
設置自体は可能でも、契約容量が不足していればブレーカーが落ちる。
逆に、必要以上に契約容量を上げれば基本料金が増える。
問題は「付けられるかどうか」ではなく、
どの契約状態が自社の運用に適しているか です。
ここでは、その判断の考え方を整理します。
まず確認すべきは現在の契約容量

6kW充電器は200V回路を使用し、最大で30A前後の
電流を消費します(機種により異なります)。
重要なのは、「6kWを使う=契約を必ず上げる」ではないという点です。
例えば、
- 現在の契約が50A
- 同時間帯にエアコン・IH・業務機器が稼働
このような場合は容量不足が起きやすくなります。
一方で、
- 夜間に他の電力使用が少ない
- 既に余裕のある契約容量
であれば、変更せずに運用できるケースもあります。
まずは「同時使用電力の実態」を把握することが出発点です。
契約容量を上げると何が変わるのか
契約容量を上げると、基本料金が上がる可能性があります。
電力量料金(使用量)とは別の固定費部分です。
例えば10A単位で基本料金が設定されている契約形態では、
容量を引き上げるごとに固定費が増加します。
そのため、
- 充電時間を夜間に限定する
- ピーク時間帯を避ける
- 出力制御機能付き充電器を選ぶ
といった「運用で調整する」選択肢もあります。
単純に容量を上げる前に、運用で回避できないかを
検討することが重要 です。
法人契約の場合の注意点

低圧電力契約や動力契約の場合、契約方式が従量電灯とは異なります。
特に法人施設では、
- デマンド契約になっているか
- 最大需要電力に影響するか
が重要です。
デマンド値が上がれば、基本料金が年間を通じて
増加する可能性があります。
6kWは小規模に見えても、既存負荷が大きい施設では
ピーク値に影響することがあります。
この場合は、設置前に電力会社または電気工事業者へ確認が必要です。

容量を上げるべきケースとそうでないケース
容量見直しが必要になりやすいのは、
- 既にブレーカーが頻繁に落ちている
- 契約容量に余裕がない
- 昼間にも充電する予定がある
といった場合です。
一方で、
- 夜間のみ使用
- 他機器と同時稼働しない
- 既存契約に余裕がある
場合は、変更せず運用できることもあります。
ポイントは、「最大出力」ではなく「同時使用の実態」です。
まとめ 判断の基準はピーク電力

6kW充電器の導入で重要なのは、単純な容量計算ではありません。
確認すべきは、
- 現在の契約容量
- 同時間帯の使用電力
- 契約方式(従量電灯・低圧電力・デマンド契約など)
この3点です。
容量を上げることが正解とは限らず、
運用方法の見直しで対応できる場合もあります。
導入前に一度、「ピーク時の電力使用状況」を整理してみることが、
過不足のない契約設計につながります。